●「Chapter 2-1 起動用SDカードを用意する」
p.33、34で示したイメージを使ってインストールする場合は、本書通り進めてください。
Noobs2.0やRaspbianをダウンロードしてインストールする場合は、p.39、42、43、45のダウンロードファイル名が異なります。自身がダウンロードした最新ファイル名に読み替えてください。

●「Chapter 2-2 Raspberry Piの色設定と起動・終了」
Noobs 2.0では、日本語が表示できるフォントがあらかじめ導入されています。そのため、本書p.54〜56のフォントのインストール作業は不要です。インストールした直後は英語で表示されますが、再起動することで日本語表示に切り替わります。
ただし中国系の漢字を共用しているため、「経」などが日本語とは異なります。もしそれが気になる場合は、次のようにコマンドを実行することで日本語フォントを導入できます。

$ sudo apt update [Enter]
$ sudo apt install fonts-ipafont [Enter]

再起動すると日本語フォントに切り替わります。
なお、Noobs 2.0でもかな漢字変換アプリケーションは導入されていません。p.105の設定を施してください。

●「Chapter 3-1 Raspbian(Linux)の基本操作」
Raspbianのデスクトップ環境は、新デスクトップ環境「PIXEL」に変わりました(従来はLXDE)。そのため、デスクトップ関連のデザインが大幅に変更されています。
ただし、メニューの表記などは書籍で解説しているLXDEとほぼ同じです。メニューのアイコンは変更されていますので、メニュー項目を見て選択してください。

Raspbianの新デスクトップ「PIXEL」

●「 Chapter 3-2 ネットワークの接続設定」
デスクトップ画面右上に表示される、ネットワーク関連のアイコンが変更されています。次のアイコンに読み替えてください。
有線LAN接続時
無線LAN接続時
切断時

●「 Chapter 3-4 アプリの追加と削除」
p.86で解説しているアプリのアップデートを実行すると、最新版Raspbianのパッケージが導入されます。デスクトップ環境も「PIXEL」になり、デザインが変わります。このほか、設定ツールの内容などが変更される場合があります。

●「 Chapter 3-5 リモートからのRaspberry Piの操作」p.92「外部マシンからコマンド操作」
最新版Raspbianでは、インストール直後はSSHのサーバーが停止しています。本書p.92で説明したように、コマンドでSSHサーバーを起動する必要があります。
「Raspberry Piの設定」ツールの「インターフェイス」タブには、SSHの有効・無効を切り替える項目が用意されています。ここを「有効」に切り替えてもSSHサーバーを稼働できます。

「Raspberry Piの設定」ツールの「インターフェイス」タブ

● 「Chapter 3-5 リモートからのRaspberry Piの操作」p.99「Raspberry PiにVNCサーバーを導入する」
最新版Raspbianでは「RealVNC」が初期状態から用意されています。そのためp.99で説明するTightVNCの導入は不要です。また、本書通りにTightVNCを導入してもRealVNCを起動しない限り本書通りにVNCが使えます。
RealVNCを使う場合は、「Raspberry Piの設定」ツールの「インタフェイス」タブにある「VNC」項目を「有効」に切り替えます。
なお、本書で紹介したインストール方法でRaspbianをインストールしてから、システムアップグレードを実施して最新版Raspbian環境になった場合は、RealVNCは導入されないので注意が必要です。その場合、「Raspberry Piの設定」ツールでのVNCの有効・無効に切り替えることはできません。

● 「Chapter 4-1 小型クライアントマシンとして使う」
最新版RaspbianではWebブラウザが「Epiphany」から「Chrome」に変更されました。起動は画面左上の地球儀のアイコンをクリックして行います。
なお、本書で紹介したインストール方法でRaspbianをインストールしてから、システムアップグレードを実施して最新版Raspbian環境になった場合は、Epiphanyを継続して利用できます。Chromeはインストールされていませんので、利用したい場合は別途インストールする必要があります。